原酒というと、とにかく強い日本酒というイメージですが、絞りたてのお酒のように、混じり気のないピュアな味わいが、意外にも口当たりよく、盃が進みます。こんな日本酒には、どっしりとした味わいながらも、素材を吟味した煮込み料理がよく合います。
イタリア北部では、お正月といえば、ザンポーネとレンズ豆の煮込み料理が欠かせません。ザンポーネというのは、豚の足に詰め物をした大きなソーセージ(写真参照)ようなものですが、これを、レンズ豆と一緒に煮込んだものをお正月に食べると、お金がざくざくと貯まるという縁起ものの伝統料理です。
上質なザンポーネには、豚足の上質な脂がネットリとからまり、トマトソースに上品な濃くをつけます。
口当たりはあっさりしていながら、食すれば食するほど深い味わいが溶け出してくるところが、原酒とぴったりです。今では、通販でザンポーネも手に入り、料理方法も、とても簡単です。大勢で鍋を囲む雰囲気で頂くと、なんだかとても暖かな気持ちになり、お酒の酔いも心地よく、家族っていいなぁ、とあらためて感じながらの迎春です。
コーディネート: クリスタルの大ぶりのグラスに氷を入れて、原酒をたっぷりと注ぎます。
片口の注器には、日本のお正月飾りを添えて。
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今回は、レンズ豆の代わりに、ひよこ豆を使って作ってみましたが、とてもおいしく出来ました。 |